4月13日(木)快晴
朝早く、トイレに起きたついでにカンガルーを探してみたが、見つからなかった。
この広いオーストラリアに、無限のごとく広がるブッシュに住むカンガルーだもの。そう簡単には逢えないのかも知れない。
でも今朝はもうひとつ、楽しみがある・・・エヘヘ、実は、昨日レストランで食べたロブスターの頭を、持ち帰っていたのです。
さんざん迷って勇気を出して持ち帰りが出来るか?と聞いたところ、以外や以外「是非、どうぞ。頭の所にはまだまだ美味しい身が沢山は入っていますよ。」と言ってくれたのだろうと思うが、ちゃんとタッパに入れてTakeaway用にしてくれた。(オーストラリアではTakeout ではなく Takeaway)

地元の人たちも持って帰るのかな?尾の中の身までしっかり調理してくれているところをみると、ジェラルトンの方々はエビの食べ方をよくご存じだ。
しかし、我々は日本人。日本人ならば、海の幸は骨の髄までしゃぶり尽くさねば!とばかりに、今朝はロブスターの味噌汁を作るんです。
堅い殻を幾つかに割って、肺の部分を取り除き、大ぶりの鍋に入れる。沸騰してしばらくすると、海の香りがしてくる・・・うーん、この香りだけで胃液が出てくるようだ。
そんなわけで、3人とも寡黙になってロブスターの頭にむしゃぶりつく。幸せ!(^O^)
海の幸を余すところ無く戴きました。
こんなに美味しいロブスターをいただけたのも、昨日、親切にお店を教えて下さったキャンプ場のANNAさんDEVEさんのおかげと思い、また例のごとく鶴を折って、お礼を言うことにした。
ステキなディナーになったことを伝え、鶴を渡すと「あなたが作ったの?」DEVEさんはニコニコしながら奥からANNAさんを呼ぶ。
鶴の効果かどうか分からないけど、(おまけに私には聞き取れなかった)どうもカンガルーを見せてくれるらしい。

レセプションの裏に回ると、金網で仕切られた大きな庭がある。手招きされるがまま中に入ると、そこはちょっとしたブッシュ状態だ。ANNAさん曰く、カンガルーは夜行性だから、昼間はブッシュの陰で寝ているそうだ。(直射日光に弱く、暑いのは嫌いらしい)
ANNAさんは慣れた様子でブッシュの中を歩き、カンガルーの名前を呼ぶ。
すると、いた、いましたよ。木陰でお昼寝中だったらしく、寝ぼけた様子が、これまた、なんとも可愛らしい。
ANNAさんがエサを差し出すと(ひまわりの種と粟だった。鳥と同じか)、ハナをヒクヒクさせている。
警戒心が弱くなった頃、「触っても大丈夫よ。」と言いつつ、私の手の上にエサを載せてくれた。
カンガルーは、例のごとくハナをヒクヒクさせて、手の匂いを嗅いでいる。
その内、腕になり肩になり、ついには口元の匂いを嗅いで、今にもKissされてしまいそう。カンガルーのなすがままにしていると、奥からもっと大きいカンガルーが現れた。
この子も眠そうだ。目が半開き。カンガルーは眩しい昼間は、目が半分しか開いていないそうです。「何だか、共感持てるなぁ。私にも時々そんな日がある。(いえ、勿論、毎日じゃないけど)」
たっぷり、カンガルーに触って、エサもあげて満足してフェンスの外に出ると、またあの赤ちゃんカンガルー(ワラビーじゃなかった)のお出ましだ。
ANNAさんによると、8週間前に保護された時は交通事故にあったのか、骨折していて、足が反対側に曲がっていたそうだ。
手術をして、6週間の間ギブスをはめていたが、怪我をした間接は完全に元には戻らないらしい。
語学力不足のため聞くことが出来なかったが、裏庭の3頭のカンガルー達も同じように保護されたのかしら。4歳と3歳と2歳と言っていた。 赤ちゃんカンガルーを抱っこさせてもらったけど、これが結構難しい。
「右手で尻尾をしっかり押さえて。」と、教えてもらった通りやっているつもりなのだが、下手くそなのだろう。腕の中で暴れてしまう。すると、ANNAさんが布で作った袋を持ってきてくれた。

赤ちゃんカンガルーは、その中に嬉しそうにピョンと入ってしまう。お母さんのお腹の袋に居るようで、とても安心するそうだ。
それから、よく見るとカンガルーの指は5本ある。その事を言うと「そうよ。ミルクボトルも自分で持って飲むのよ」とANNAさん。
いや、もう、そんな姿を見たら、帰れなくなってしまう。ここでずっとカンガルーと遊んでいたくなってしまう!!
オーストラリアを旅して、今日で1週間。道ばたで死んでいるワラビー、カンガルーを沢山目にしたけど、こうやって保護して世話をする人々も、沢山居るのだろう。益々、この国と人々が好きになってしまいそうだ。
写真を送る約束をして、ANNAさんに見送られ私達はキャラバンパークを後にした。


いつの日か必ずここに帰ってくると、3人とも確信しながら・・・さあ、これからシャークベイへと道を急がねば。
今夜の宿は、モンキーマイアドルフィンリゾート、野生のイルカが来る海岸として、大変有名なリゾートだ。
ジェラルトンからは、ハイウェイを北上すること約350q、そこから更に左に曲がり、100qちょっと走った、国立公園の中にある。ハイウェイを逸れてから100qもあるなんて、ちょっと寄っていこうか、なんて、気軽に行ける所じゃない。
そのため、キャンプ場は今までになく混んでいるようだ。
途中にシェルビーチという、貝殻だけで出来た海岸がある。勿論、立ち寄りましたよ。
長さ110q、深さ10b、小さな白い貝殻のビーチは、嵐が貝殻を運び、何千年の時を経て出来上がったらしい。
延々と続く、本当に貝殻だけで成り立つビーチは、湖のように穏やかだった。聞こえるのは風の音と、サンダルの下で貝殻の割れる音だけ。
水の中に入ると、そこもやはり貝殻で出来ていて、歩いても歩いても膝下の深さしかない、恐ろしく遠浅の海だ。
岸から見て、水の色が変化している場所まで歩けば、少しは深くなっていくのだろうと思っていたのだが、甘かったかな。後ろを振り返ると、岸辺は遙か彼方となっていたため、諦めて戻ることにした。
童心に帰って、砂浜ならぬ貝浜で暫し遊び、そろそろ行こうかと立ち上がった。
何てったてビーチ全体が貝殻だから、少しも体が汚れない。お尻をパンパンと叩いても、カラカラと音をたて、貝殻が落ちるのみ。
あまりにも遠浅で、泳ぐには不向きだけど、日光浴には最高。(でも、ハエは多いですよ、相変わらず。海の中に入っても追いかけてきました。)
国立公園の入園料1人5$を支払い、最高で2泊しか出来ないこと、チェックアウトAM10:00
など説明を受けて、ドルフィンリゾートにチェックイン!したは良いが、なんと、人、人、人!エスペランスの何十倍って人が居る。
パワーサイトはもう無理だろうな、停める場所はあるのかなと心配していたら、案の定、何処もいっぱいらしい。
それでも何とか、テントキャンプ用の駐車場にスペースを見つけた。
前にも書いたが、私達のM/Hの冷蔵庫は2Wayコンプレッサー付きだ。今まで使ってきたM/Hは3Wayで、停車中はGasに切り替えれば何の問題も無かった。
お客様に、一晩電源を取らずに照明をつけたり、冷蔵庫を付けたままにしていても大丈夫ですか?と、よく質問されたが、今は私が教えて欲しい。
このM/Hのサブバッテリーの容量はどの位?冷蔵庫が冷えなくなったりしませんかぁ?しかし、私は諦めも早い。バッテリーが無くなって電気が消えたら、早寝すればいい、食料が駄目になったら、明日買い直そう。
そんなことより、明朝、イルカ君とご対面する事の方がよっぽど重要だ。
覚悟を決めれば、後はとってもお気楽。お散歩、シャワータイム、夕食の準備といつもと変わりなく過ごし、お酒もしっかり飲んだ。
ちなみに、2gのワインは2日目にして飲みきった。我々は、食費より酒代の方が高いに違いない。
10時半に男性陣は酔いつぶれ、これを書いている今は11時半位でしょうか。バッテリーも快調で何の問題もないみたい。外は風が強く、M/Hが揺れている。
まだ起きている人も多いようで、時々酔っぱらいの笑い声が聞こえてくる。翌朝は、6時に起きてビーチでイルカ君が来るのを待つ予定だ。風も止んで、良いお天気になりますように。


走行距離と経由地  Geraldton 〜 Overlander Roadhouse 〜 Monkey Mia  453q
宿泊場所      Monkey Mia Denham   Monkey Mia Dolphin Resort
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