4月21日(金)晴れ

旅行最終日の朝だ。明日の今頃は、成田にいるのだろう。
シドニーの街も今日が見納めと思うと、とても淋しい。
休日のためクローズしているお店が多いだろうが、時間が勿体なくて、早めにホテルをチェックアウトし中心街に行くことにした。
ホテル前のハイドパークを歩く。街は車も少なく、本当に静か。
木陰の中を5分も歩けば、すぐシティと呼ばれる中心街の入口に着く。
今日は、会社もカフェもほとんどお休みのようだ。人が少ないため、とても歩きやすい。





シドニーの対岸、マンリーにフェリーで行くため、サーキュラキーに行くと、さすがに観光客が沢山居た。
ここから高速船JetCatに乗り、マンリーまでおよそ15分の船旅だ。運良くデッキの席に座れたため、風を受けながらのクルージングとなった。
港を出ると、すぐに右手にオペラハウスの白い屋根が見える。360°、どこを見ても、絵になる景色を楽しみながら船は進む。
この船は本当にとても速い、普通のフェリーだとマンリーに着くまで1時間かかるそうだ。
時間があるときならそれも良しだが、我々のようにいつも時間に追われている、せっかちな日本人の観光客には強い味方だ。





遠くに見えていた観覧車が、みるみる近づいてきた。小さいけど、何て早く回る観覧車なんだろうと感心していると、もう下船が始まっていた。
美しい港のすぐ脇にあるビーチを横目で見ながら、モールがある中心地に向かう。
と言っても、港から2分も歩ば着いてしまうが。
道の真ん中のパラソルの下には沢山のテーブルが置かれ、野外で食事やお茶を楽しめるようになっている。
オーストラリアは、大体どこのカフェでもレストランでも、外に席を作っている店が多い。日本のように寒く、風の強い冬がないせいでしょうか。
広い大地は放射冷却現象を起こし、1日の寒暖差はとても大きい。田舎に行くとその差はとても顕著に現れ、昼間は夏で、早朝と夜はまるで初冬のようだ。
この寒暖差が美味しい葡萄を育み、見事なワインとなって私達を喜ばせてくれる。15日間で約20gのワインを飲んだ、私達ならではの感動でしょうか。 




さあ、私達もオージーに混じって、パラソルの下に席を取りましょう。
いつものVBを頼んで、明日も明後日もオーストラリア風に食事を取る、住人のような顔して。
オーダーした物がすぐに来なくても、オージーのようにのんびりと構えていよう。その内、親切なウェイターさんが気がついて「Sorry Mate!」と言ってくれるから。
ほんの2〜3時間程の短い旅、小さな港町マンリーは、我々にオージー気分を味あわせてくれた。


これからちょっとした買い物を済ませ、ホテルで荷物を受け取り、後は空港に行くだけだ。
時間が来れば飛行機に乗り込み、東京に向かって飛ぶことになる。旅の終わりは、いつも何だか事務的でいやだ。特に、空港での待ち時間が1番嫌いだ。
9時間後には日本か・・・4月21日PM10時25分、飛行機はシドニーインターナショナルエアポートを離陸した。
窓からシドニーの夜景が見える。移動時間の長い旅だったけど、4,000q走ってもオーストラリアの5/1にも達していないんだ。
次回はアウトバックや、ノーザンテリトリーにも是非、挑戦してみたい。  絶対また来るね、本当にどうも有り難う。眼下に見える街の灯りが、どんどん小さくなっていった。



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